群馬県利根郡みなかみ町。
この町はアクティビティに満ち溢れた町としても有名です。
山、渓谷、河、湖、といった自然豊かな地の利を活かし、カヌーやラフティング、バンジージャンプにパラグライダーといった、自然と融和したアクティビティが多く存在します。
ドローン空撮する者にとって、その雄大な自然を撮影することはもちろん魅力的ですが、自然はただ漫然と俯瞰して撮影するだけでは、その魅力の細部までを伝えることはできません。
様々な角度から自然に接することで、その違った角度からの目線が、より新鮮に自然を見つめることになるのです。
カヌーに乗れば、木漏れ日が零れる枝葉の隙間を縫うように進み、湖上にいるからこその湖面と風景の融合を見ることができます。
しかし、ふとドローン目線で上空に繰り出せば、高い木々の向こうに、雄大なロックフィルダムが顔を出し、さらにその向こうに水彩画に落としたような雲が浮かぶ青空を望むことができます。
こんな両方の風景の良さ、どちらも甲乙つけ難い魅力あふれるシーンの連続、
これこそが、自然に溶け込みながら自然の姿を捉える面白さに繋がっていくのです。
カヌーでさらに先へ進んでみましょう。野鳥が涼しそうに湖面を泳いでいるかと思えば、つがいのシラサギが、まるで自分たちの戯れを邪魔するなとばかりに、我々の目の前を優雅に羽ばたいていきます。
何が音を立てたのか。鈍く、重量感のある石か岩の崩れ落ちるような、その音は、恐らくはニホンカモシカが歩きながら落石をした音。姿は見えないものの、間違いなくこの崖の上にいるな、と湖上のカヌーから眺めてみる。こんな楽しみもあるのです。
空撮をしてみれば、もはやカヌーの我々は、一粒の砂程度に小さくなり、はるか上空からは、湖の周りの起伏の激しい山々を捉えることができます。これは、そう、鳥の目を得たようなものです。カヌーに乗れば水鳥か魚の目に、ドローンを操れば、空を舞う鳥の目に。この2つの視点で見た映像の融合こそ、新しい何かを発見する次のステップへと誘うのです。
2020年8月に開催された、『ハニカム空撮ツアーinみなかみ』の映像です。